新型ボルボXC60 T5、日本国内試乗 「小さなXC90」の前評判は?
公開 : 2017.10.16 14:15 更新 : 2017.10.17 00:33
どんな感じ?
内装「新鮮」 2ℓ直4+8速ATも◯
信州の蓼科からヴィーナスラインに掛けての一帯で開かれた試乗会に用意されていたのは、直4ガソリン2ℓターボエンジンを搭載したT5 AWDだった。
乗ったのは2台、いずれも上級装備のInscription=インスクリプションで、車両本体価格679万円のモデルだったが、最初の1台がオプションのエアサスペンション付き、2台目は通常の機械式サスペンション付きだった。
エクステリア同様にインテリアも、デザイン、雰囲気ともに、これまでのボルボとはかなり印象が異なる。基本は同じスカンジナビアンデザインでも、従来までのシンプルなものとは違っていて、Driftwood=流木の質感にインスパイアされたという明るいグレーのアッシュウッドが、複雑な形状でダッシュの一部に用いられていたりする。
その一方で、基本構造がXC90と同一だというレザー張りのシートはスリムでスポーティなデザインを施され、ドライバーの身体をよくホールドする。全高は1660mmとXC90と比べると35mm低いが、着座位置は充分に高く、SUVらしい見晴らしのよさを実感させる。
T5のエンジンは2ℓ直4ターボで、254ps/5500rpmのパワーと35.7kg-m/1500-4800rpmのトルクを発生する。それを8段ATでキメ細かく変速した末、電子制御AWDシステムによってトルクを4輪に振り分ける。
標準サスペンションで1830kg、エアサスペンション装着車で1860kgの車重を、そのパワートレインで蹴り出す走りは、蓼科の山間部でも充分に活気があると感じられた。しかもこのエンジン、レスポンスも良好なので、けっこうスポーティな息吹きを感じさせる。
しかもさすがは8段AT、メーターの100km/h時はDレンジトップ8速ではエンジンは1600rpmで回っているに過ぎないから、今回は長時間走るチャンスはなかったけれど、長距離の高速クルージングも静かで、余裕のあるものだろうと想像される。
ではフットワークはどうか。