「好きモノ」どれ選ぶ? ランエボ/インプ/ルーテシアRS V6/Z直接対決 回顧録(9)
公開 : 2017.10.22 11:40
カーガイ、またの名を「好きモノ」とも呼べるボクらは、どのクルマを買えばいいのだろう? 意外な最終順位に注目。AUTOCAR JAPAN誌27号の再録です。
もくじ
ー オレはクルマが好きなんだ!
ー オールラウンダー、日産Z
ー 不思議なクルマ、ルーテシアRS V6
ー 硬派! インプレッサWRX STi
ー ランエボがインプに食らいつく!
ー 勝者はフェアレディZに決定
オレはクルマが好きなんだ!
この4台にはある共通点がある。それはスタイルが魅力的なことでもなければ実用性の高さでもないし、ましてや女の子ウケがいいことでもない(いいかどうかは別として)。
なかには「フェアレディZはカッコいいじゃないの」とおっしゃる女性もいるだろうが、それは今の世の中では少数派にあたる。
答えはふたつ。ひとつはミディアムサイズのボディにパワフルなエンジンを搭載したスプリンターであること、もうひとつは好きモノ御用達のマニアックなモデルだという点だ。
その筆頭が三菱ランサー・エボリューションIXである。このクルマが猛烈に速いことに対しては誰も疑う余地はないし、実際にとてつもなく速いのだが、そもそもランエボの市場は90年代前半に初代エボIが登場した頃とは大きく様変わりを見せている。
つまり、この種のクルマに対する熱狂的な人気には翳りが見え始めたばかりでなく、ラリーのホモロゲーション獲得というそもそもの存在理由さえ意味を失ってしまっているのだ。
スバル・インプレッサWRXにも同じことが言える。ランエボとは永遠のライバルであり、いつの時代も接戦を繰り広げているが、つい最近の改良によってエボIXに負けないポテンシャルを身につけている。
この2台はガソリンが闇の市場でしか手に入れることができなくなった未来でも熱いバトルを繰り広げていることだろう。
ルノー・ルーテシアRS V6も今回の企画からは外すことができない、好きモノ御用達のクルマだ。このクレイジーなルーテシアは販売が終了するのも間近かと見られているので、新車で手に入れるなら今が最後のチャンスとなる。
エボIXとインプレッサWRXにとって意外なライバルとなるのが日産フェアレディZである。世間一般では、この手のクルマはのんびりおしゃれにストリートを流すものと決めつけているようだが、好きモノを侮ってはいけない。Zは今や貴重なFRクーペなのだから。
永遠のライバルであるランエボとインプレッサ、クレイジーなルーテシアV6、そしてFRクーペのフェアレディZ。これで役者は揃った。果たして4台のマシンはどんな戦いぶりを見せてくれるのだろうか。