「エヴォーラGT430」 最後にして最強のモデルを試乗 ロータス
公開 : 2017.10.27 11:40 更新 : 2017.10.27 15:35
どんな感じ?
最初のコーナーでショック受ける
このクルマでひとつ目のコーナーへ進入すれば、エヴォーラGT430の存在意義が理解できるだろう。
というのも、闇雲に軽量化を図ったわけではなく、どこを軽くすべきかというポイントをわきまえているからというのが大きい。
たとえばロータスは、前後のバンパー周りを軽くした。フロント部分のダイエットは、旋回時の正確性をあっというほど高める。一度味わえばショックを受けるだろう。それも依存性のあるショックを。
しかし問題もある。
路面の荒れた英国のBロードだと、引き上げられたスプリング・レートのせいでお尻がヒリヒリする。日常で乗るのはまず無理だ。
一方、切れ味抜群のエンジンは公道においても、サーキットにおいても、負荷を掛けずともエクストラ・パワーを感じることができる。
空力パッケージから引き出されるグリップは想像を絶する。へセルにあるロータスのテスト・コースのコーナーからの脱出スピードを示すメーターの数字は信じがたいものであった。
このコースをこれだけのペースでラップしたロータスは未だかつてない。このクルマの最高速度も同様に前例のない水準である。ドイツのアウトバーンで行われた最高速度テストでは、304km/hを記録している。
テスト・コースでは224km/hを記録し、高速のスタビリティは素晴らしく、しかも、4500rpmを越えた境域に余白を残す。
サーキットにおける過酷な使用状況においてもその効果を十分に発揮できるブレーキは、これらのスピード域から一気にクルマを減速させる。その効果的な制動は、如何にこのクルマが軽量であるかを物語る。