アウディQ7 e-トロンに試乗 ディーゼルPHEVでボルボXC90/BMW X5超える
公開 : 2017.11.07 17:10
ディーゼルも好印象 航続距離にズレもない
エンジン自体も大変フレキシブルで、1250rpmから61.2kg-mのトルクを苦もなく発生する。これに電気モーターをくわえ、e-トロンはトータル71.3kg-mのトルクを発生する。
回生ブレーキから通常の油圧ブレーキへ受け渡しが上手くないため、低速ではブレーキがギクシャクするが、それ以外では、このデュアル・ソースのセッティングは毎日使っても素晴らしく快適だ。
Q7 e-トロンは通常電動モードで発進する。遠く隔たったところにあるような感じさえするエンジンは、可変の反力ポイント以上にアクセルを踏み込んだときにだけスタートする。
ちょっとイライラを感じるかもしれないが、このクルマの能力に関心があるなら、これが(低燃費運転の)目安になるはずだ。
同じことが「予測効率アシスタント」にも言える。これは衛星ナビのデータとアクティブ・クルーズコントロールを使って、ディーゼルと電気の最適配分を決定するものだ。
全長5m、重量2445kg(そのうち、375kgがe-トロンの重量で、更にそのうちの202kgがバッテリーパックである)のQ7は、戦車みたいなものだ。
アシスト過剰だがダイレクトなステアリングは高度な電動メカニズムとあいまって、街なかでも鈍さはなく、オプションのアダプティブ・エアサスペンションがバンプをほとんど消し去ってしまう。
一方、ロンドンのラッシュアワー(混雑課金を免除されたe-トロンのようなクルマが直面する環境)において、電気で走れる距離は51kmだった(バッテリーパックの容量は17.3kWh)。これはアウディの言う56kmとほぼ一致する。