シトロエンC3ピカソ 1.6 HDi エクスクルーシブ
公開 : 2013.01.31 15:06 更新 : 2021.03.05 21:44
■どんなクルマ?
ファンキーなスタイルで人気のシトロエンC3ピカソの、フェイスリフトを受けた2013年モデルだ。その愛らしいスタイルが人気の原因だと思われがちだが、実はそうではない。実は、クラス最大という1500ℓ以上のブート・スペースを持ち、それでいて廉価であることが、このクルマが人気を博している原因なのだ。
フォードBマックスを購入しようと考えたなら、もう1,000ポンド必要だし、ヴォグゾール・メリーバであれば3,000ポンドがプラスされるのだ。しかもそれは表示価格であって、シトロエンの、他のメーカーよりも気前の良い値引き率を考えれば、その差は更に大きくなるというものだ。
さて、このフェイスリフトを受けたC3ピカソだが、そのエクステリア面での変更は、シンプルになったフロント・バンパー、上級モデルに装備されるコーナリング機能を備えたLEDデイタイム・ランニングライトとフォグランプ、新しいボディ・カラーとシート・カラーなどだ。
■どんな感じ?
メカニカル面での唯一、そして大きなニュースは、われわれがテストした1.6 HDiディーゼル・モデルが、5bhpアップしたことである。2009年にテストした5速ギアのHDi 90の遅さには痛々しさを感じたが、それでもそのモデルが、われわれが推薦できる唯一のC3ピカソであったことを覚えている。
その格下となるディーゼルとは対照的に、新しい1.6ℓディーゼルは、113bhp、27.5kg-mのパワー、トルクを持ち、フレキシブルな特性を持ち合わせていた。
残念なのは、そのインテリアだ。プラスティックの質感も良くないし、エアコンとオーディオのコントロールは直ぐにでも再設計すべきレベルだ。
C3ピカソの乗り心地とハンドリングは、穏やかでまったく害のない、癖がなく特徴もないといった類のものだ。ステアリングは軽く、ダイレクト感に欠ける。トルクステアが発生するときだけ、その感覚が伝わってくるというもの。グリップは高いが、限界を越えるといきなりフロントが抜けてしまう癖もあった。
■「買い」か?
シトロエンが、高く若干不快なペダル・レイアウトで、バスのようなドライビング・ポジションを持つプアなドライバーズ・カーを造るのには別な理由がある。それは、トラベラーとしての能力よりも、荷物を積んで移動するためのクルマとしての能力を重要視したからだ。もちろん、あなたもその能力を重要視するべきだろう。そうすれば、その安い価格は非常に魅力となろう。
(マット・ソーンダース)
シトロエンC3ピカソ 1.6 HDi エクスクルーシブ
価格 | 17,655ポンド(254万円) |
最高速度 | 183km/h |
0-100km/h加速 | 11.2秒 |
燃費 | 20.8km/ℓ |
CO2排出量 | 125g/km |
乾燥重量 | 1436kg |
エンジン | 直列4気筒1560ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 113bhp/3600rpm |
最大トルク | 27.5kg-m/1750rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |