ポルシェ911GT2 RS、試乗記 GT3/ターボと区別するワケは? 価格も検証
公開 : 2017.11.10 12:30 更新 : 2017.11.10 12:37
ターボとGT3 区別する理由は
例えば911の中には既にターボモデルがある。同じようなパワーを4輪で受け止め、AMGのように、リラックスしつつも、猛烈に速く、且つ運転がより容易だ。
そしてGTモデルもある。GT3とやがて登場するであろうGT3 RSだ。特定のモデルに対抗したわけではないが、フェラーリのスペチアーレやストラダーレの精神に非常に近い存在だ。それらも切れ味鋭く、間違いなく運転しがいがあり、サーキットに主眼をおいた素晴らしいクルマである。
しかし、GT2 RSはこういったモデルの要素を単に取り込むだけではない。より大きなパワーを持つ、よりサーキット主体のモデルとして、それらを明らかに超えようとしているのだ。
このふたつの世界で最高になるのではなく、このふたつ世界を破壊してしまう存在。まさに自動車界のデス・スターである。
まずはそのパワーだ。
GT2 RSは3.8ℓターボ過給フラット6により7000rpmで700psを発揮するパワーを、唯一選択できる7段PDKを介してリアの2輪だけに伝える。
新たに採用した大型のターボチャージャー2基と、チタン製エグゾースト、さらにはフロントのトランクに再充填可能な小型タンクを備えたスプレー式水冷インタークーラーにより、その最高出力はターボSを120ps上回る。
ポルシェによれば76.5kg-mものトルクを受け止めるため、PDK自体もカスタマイズされているとのことだ。リッターあたり185psというのは、これまでで最大の過給を行う最高出力のエンジンだと思うかも知れないが、最大トルクを2250rpmから4000rpmの間で発生させており、これも驚くべき数値である。
シャシーについても多くの手が加えられている。