ミニ・クーパーSジョン・クーパー・ワークス
公開 : 2013.01.31 17:45 更新 : 2017.05.29 19:15
■どんなクルマ?
ミニは、スタンダードなミニ・クーパーSジョン・クーパー・ワークスおよびカントリーマン・ジョン・クーパー・ワークス、そしてGPモデルに搭載される1.6ℓターボのN18型エンジンをアップグレードした。これらすべてのワークス・モデルは、形式的にはすべて同じエンジンを搭載されるが、ECUマッピングはGPとカントリーマンは若干異なり、僅かながらパワフルになっている。
ミニ・ハッチバックのJCWモデルは、スペック上のパワー、トルクの値は前モデルと変わっていない。最高出力は208bhp、最大トルクは26.5kg-mで、ブーストを掛けることにより一時的に2.1kg-m多い28.6kg-mを発揮するというもの。しかし、スロットル・レスポンスは向上し、燃料消費率が上がり、エミッションも良くなっている。
主なモディファイはクラウンとリングが新しくされたピストンにある。また、ターボ・フィード・パイプを取り込む穴の直径を拡大し、エア・インテイクも大きくされた。ベルト・ドライブはリデザインされ、デュアル・マス・フライホイールもモディファイされた。また、ヘッド・ガスケットを含む様々な材質も最適化されている。
この新しいエンジンは、それらによってパフォーマンスが向上しているにもかかわらず、燃費は旧モデルの13.7km/ℓから15.2km/ℓに向上し、CO2排出量は169g/kmから153g/kmに減少しているという。
■どんな感じ?
そのドライブ・フィーリングを正確に指摘するのは難しい。スロットル・レスポンスが改善されたというが、それは旧いモデルと比較試乗しないとわからないかもしれない。しかし、このターボ・エンジンは、ドライバーの要求に即座に応えるパフォーマンスはそのままだ。
パワー・フィーリングが向上していることは、0-100km/hが6.5秒というタイムが証明している。そして、その伸びは、ルノースポーツ・クリオのようにカムに乗った感じがする。しかし、普通のクーパーSでも充分なパワーであるし、このワークスがより爆発的なパワーを持っていないのは少しばかり残念なことだ。
■「買い」か?
昨年英国では450ものハッチバックが販売された。その中で、ミニJCWはどんなポジションになるのだろうか。確かに、安くはないモデルであり、ユーザーが自分の好みにあわせてオプションを装着していけば、驚くような価格になってしまうのも事実だ。
しかしながら、その固い乗り心地と、驚くほどシャープなステアリング、エキサイティングなドライブ・フィーリングは、ミニJCWにしかない味なのかもしれない。
(アダム・トウラー)
ミニ・クーパーSジョン・クーパー・ワークス
価格 | 22,445ポンド(322万円) |
最高速度 | 238km/h |
0-100km/h加速 | 6.5秒 |
燃費 | 15.2km/ℓ |
CO2排出量 | 153g/km |
乾燥重量 | 1160kg |
エンジン | 直列4気筒1598ccターボ |
最高出力 | 208bhp/6000rpm |
最大トルク | 28.6kg-m/2000rpm-5100rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |