アウディ、すすむ合成燃料の研究 再生可能な電力、水、CO2から製造
公開 : 2017.11.10 19:10
アウディは、e-dieselを生産する新しいパイロット工場を建設する計画を進めています。必要な電力が初めて再生可能な水力発電から供給されます。生産能力は、年間40万ℓ程度になる予定です。
もくじ
ー 注目は「再生可能」かどうか
ー たんなる「理想論」ではないプロセス
ー e-diesel、生産はいつ頃? さらに企みも
注目は「再生可能」かどうか
アウディは、e-fuelの開発に体系的に取り組んでいる。
この分野のパートナーである「Ineratec GmbH」および「Energiedienst Holding AG」と共同で、スイス北部のアールガウ州ラウフェンブルクに、e-dieselを生産する新しいパイロット工場を建設する計画を進めている。
そこでは、必要な電力が初めて再生可能な水力発電から供給されます。生産能力は、年間40万ℓ程度になる予定。
アウディはすでに何年も前から、e-gas、e-gasoline、もしくは人工合成のe-dieselといった、CO2を原料にした燃料の研究を進めてきた。
今回新たなステップを踏み出すことになったのは、e-dieselの製造だ。
アウディAGサステナブル・プロダクト・デベロップメント部門の責任者を務めるライナー・マンゴールドは、次のように説明する。
「ラウフェンブルクのプロジェクトでは、新しいテクノロジーを導入したことで、小規模な設備で効率的にe-dieselを生産して、製造コストも削減することができます。このパイロット工場は、セクター・カップリングと呼ばれる手法を提供しています。すなわち、電力、熱、動力の各エネルギー・セクターを統合して、再生可能な電力を保存することを可能にしています」