ポルシェ重役インタビュー「ミッションEのいま、EVの未来、911の今後」
公開 : 2017.11.11 18:10 更新 : 2017.11.11 18:16
CEO、オリバー・ブルーメへのQ&A
ポルシェが拡大し続ける必要性とは?
「販売台数の拡大は、ポルシェにとってさほど重要ではありません。ここ数年間は、良好な成長を遂げていますが、生産台数よりも顧客からのニーズの方が重要だと考えています。健全な成長率は年間5%ですが、ポルシェが巨大ブランドになることはないでしょう」
「(今後のモデル拡大に関して)顧客からのさまざまなセグメントに対するニーズを分析しています。そして、マカンが生まれました。次は純粋なEVが登場します。ポルシェにとって、これが次の新しいセグメントへのステップとなります」
ポルシェのEVのターゲットとは?
「さまざまな顧客像を想定しています。アーリーアダプターと呼ばれる、積極的に新しいものに興味を持つ層や、将来を見据えたポルシェ・ファンのひとびと」
「初年度は20000台を見込んでいますが、ツッフェンハウゼンの工場はフレキシブルなので、それ以上の生産も可能です」
911のEVの登場はいつになるでしょうか?
「ポルシェ911に関しては、今後10〜15年間は、ガソリン・エンジンを搭載するでしょう。エンジンの次に、つなぎ役としてプラグイン・ハイブリッドを導入し、その後、完全なEVへとシフトします」
「次期型のコンセプトモデルの911には、プラグイン・ハイブリッドを搭載していますが、それを市販モデルに導入するかは決定していません。911はポルシェのビジネスの中心的な存在で、純粋なスポーツカーである必要があります。顧客がEVの911を求める時に合わせて、準備を進めています」
プラグイン・ハイブリッドは今後さらに増えますか?
「パナメーラのプラグイン・ハイブリッドでは、非常によいフィードバックを得ています。システム最高出力700psで、V8エンジンを搭載していますが、われわれの予想よりも顧客の反応も販売台数も優れたものでした」
「これは、非常にスポーティでハイ・パフォーマンスなポルシェを提供することが、正しい方向性だということを示しています。われわれはル・マンへプラグイン・ハイブリッドで参戦し、3年連続で優勝を収めており、この流れを汲む製品として、信頼性も極めて高いものになっています」