一度見たら、忘れられない 英国自動車誌に掲載された広告25選 前編
公開 : 2017.11.18 06:10 更新 : 2017.11.18 19:33
ここでは、英語の広告に限られていますが、読者の皆さまも、忘れられない広告ってあると思います。英国では、どんな広告が人気だったのでしょう? 25本の選りすぐり、前編です。
忘れられない広告を
AUTOCARの読者ならば、今まで、気に入って読んできた雑誌の紙面などで、数千、あるいは数万という数の自動車広告を見てきたはず。
その中で、どれくらいの内容を覚えているだろうか? 広告の内容はすぐに忘れてしまうことが多いから、覚えているものはほんの一握りだろう。でもまれに、記憶に残るような広告に出くわすことがある。過去半世紀の中から、そんな自動車広告を紹介したい。
フォルクスワーゲン・ビートル(1960年)
この広告はアメリカのみに出稿されたものだが、後に世界中で知られるようになった、おそらく最も有名な自動車広告だ。
当時、ビートルのグローブボックスの蓋に付いていた、クロームメッキのパーツには欠陥があった。裏のページには、なぜこのビートルがレモンなのか、その理由が説明されている。
そしてこの広告が、クルマの欠陥を英語でレモンと呼ぶきっかけとなった。コピーには、この欠陥はフォルクスワーゲンの3389人いる品質管理検査官のひとりが見つけたと説明してある。
最後の行には、「レモン(欠陥品)は摘んで、プラム(本来のもの)をお渡しします」とある。