比較試乗 アストン マーティンV8ヴァンテージ vs ポルシェ911(997) 前編
公開 : 2017.11.23 00:00 更新 : 2017.11.23 01:40
911と明らかに違うところ
ドアを開けて驚かされたのは、乗降性の良さとキャビンのサイズだ。着座位置はきわめて低く、かなり寝そべったポジションになるので、結果的に傾斜のきついスクリーンはかなり遠くに見える。
中央には巨大なセンターコンソール(この下には385psを発生する4.3ℓV8とそれに繋がるリア・ミドマウント・タイプの6段MTが隠れている)が覆い被さるようにそびえ立っている。
911との違いは明らかだが、アストンに座ってこれほど低く感じたのは、ちょっとした驚きだった。ルーフは911より5センチも低いはずなのに、ヘッドルームは充分に確保されていて、キャビン横方向のスペースも広々としている。
ドアの内側が一部えぐってあるのと、ペダルとの間に大きく足を伸ばせる空間が設けられていることも少なからず効いているはずだ。
V8ヴァンテージは現行アストン3兄弟の中でもっともコンパクトなボディサイズだが、ドライビング・ポジションからそれを伺わせる要素はない。
シート後方にはブリーフケースや小型のスーツケースが入るくらいの空間があり、バルクヘッドを折り畳めば想像以上に広いラゲッジスペースが出現する。911と同様、スペアタイヤを廃してパンク修理キットで対応した理由はここにある。
後編につづく。