「さらば、ジムニー」 レンジローバーとオフロード対決

公開 : 2017.11.25 10:10  更新 : 2017.11.25 13:38

レンジローバーと戦わせよう

ようやくジムニーは世代交代することになるが、その披露は間もなくだ。1970年のデビュー以来、わずか4度目のフルモデルチェンジとなる。

ここではこのクルマのキャビンがいかに悲惨であるかを述べたいわけではなく、陰のヒーローであり続けたこの四駆に最後の勇姿を見せてもらい、温かく送り出したいのだ。

直接的な競合車ではないレンジローバーを対戦相手に選んだのはなぜか。約1515万円するレンジローバーのオートバイオグラフィーにオプショナル装備品を取り付けたらスズキよりもはるかに高くつく。

だが、多くのひとにとってレンジローバーはオフロードカーの典型なので、ベンチマークだと言える。そして、ジムニーがいかに素晴らしく泥の中から這い上がってくるか、実際にオフロード対決をさせてみるのが一番の餞別になると思ったからだ。

現在販売されているオフロードカーの中ではおそらく最も安くて古いモデルと、最も高級で洗練された四駆の一騎打ちが繰り広げられることになる。

大抵のひとはジムニーにまともなオフロード性能が備わっているとは思わないかもしれない。小型四駆を好むひとというのはオフロードを走るためではなく、子供の送迎や、ちょっとした用事に使いたい、というひとも多いだろう。

しかし実際、ジムニーのシャシーは強度の高いラダーフレーム構造で低速レシオ用の副変速機も装備されているので、どんな泥道でも大概は上手く走り抜けることができるのだ。

わたし自身そこまでのオフロード愛好家ではないので、レスターシャー州の「Avalanche Adventure」というアクティビティー・クラブでジムニーの走りを目にするまでその真の実力を知らなかった。

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