【試乗】可変圧縮比エンジン インフィニティQX50プロトタイプ
公開 : 2017.11.24 19:05 更新 : 2021.06.24 12:30
大きなテクニカルトレンドに……
「実現可能だと、わたしは考えてきました。そして、数年のうちには内燃機関の大きなテクニカルトレンドになると確信しています」
マツダが圧縮着火を極めるように、インフィニティも電動化だけがパワートレインの効率化テクノロジーだとは考えていないのだ。
一般的なガソリンエンジンは、主に燃費を重視した10:1前後の固定圧縮比を採用するが、VC-ターボでは必要に応じて変更ができる。つまり、
・低速域で効率性を最大限にしたい:ハイコンプレッション
・高速域で出力を高めたい:ローコンプレッション
というコントロールが可能なのだ。
しかし、可変圧縮比の実現というのは、単にエンジニアリングのチャレンジだけの話ではなかった。
ニッサン・ノースアメリカのクリス・デイはこう話している。
「7〜8年前、わたくし達は実用化できると確信したのです。そのために、あらゆるパーツのエンジニアリングを、機械的な意味で現代化する必要がありました。さらには、エンジンの解析を行うためのコンピューティング技術を高めることも不可欠だったのです」