いくつ知ってる? ほとんど車名がでてこないだろう55台のマイナー車 前編
公開 : 2017.12.02 06:10
キャデラック・シマロン(1982年)
シマロンはBMW 3シリーズや発売間近のメルセデス・ベンツ190のようなコンパクト・ラグジュアリーカーに対するキャデラックが待ち望んだ回答だった。ゼロからエントリー・モデルの開発を行う代わりに、キャデラックはシボレー・キャバリエをベースにするというやり方を選択したが、これはメルセデスがルノー18をベースに190を仕立て上げるようなものだった。
アンダーパワーであるだけでなく、明らかに簡素なシマロンはまさに失敗作であり、V6モデルを加え(のちにはV6が標準モデルとなった)たものの、このテコ入れはモデルの命脈を保つには手遅れだった。シマロンはキャデラックの歴史の中で恥ずべきモデルとして記憶されている。2004年から2010年にかけてキャデラックの製品責任者を務めたジョン・ハウウェルは、自身のオフィスに「追悼」の文字を入れたシマロンの写真を置いていた。