ランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4 ロードスター
公開 : 2013.02.05 17:49 更新 : 2017.05.29 19:21
■どんなクルマ?
ランボルギーニ・アヴェンタドール・ロードスターは、その50年にわたる会社の歴史の中でも、最も非凡なクルマだろう。そういった意味に於いては、サンタアガータのメーカーの過去の作品では、ミウラSVやカウンタックといった存在に匹敵するモデルだ。
アヴェンタドール・ロードスターは、ムルシェラゴ・ロードスターのように単純に追加されたモデルではない。オープン・トップのアヴェンタドールは、それ自体完全に独立したモデルということができるのだ。そのスタイリングも、クーペと比較して、オリジナリティのあるパーツが与えられている。
そのカーボンファイバー・プラットフォームの下に収められるエンジンは6.5ℓのV12。7速のシングル・クラッチ・ギアボックスと組み合わせられる。クーペよりも50kg重いが、その重さによるハンドリング等のデメリットは、徹底的にノルド試験場で見直された結果、無きに等しいとランボルギーニは主張している。
単純にルーフが取り除かれた場合、1/4ほどボディ剛性が低下するが、ランボルギーニはシャシーを再設計することでそれ解決している。このような方法で、ロードスターを作り上げた例はかつてない。
■どんな感じ?
オプションのフロント225/35-20、リア355/25–21というタイヤを履いたテストカーは、純粋で、速く、鋭く、正確なタッチをもっていた。ターン・インのフェーズで、フロント・エンドの食いつきにほんの小さな違いがあるとランボルギーニのテスターは言う。結果、歓迎される結果だが、スロー・コーナーでのアンダーステアが少なくなっている。また、これも歓迎すべきことだが、ファスト・コーナーでの敏感さも増している。しかも、全体的にクーペ・モデルよりも限界付近でのバランスが良く、グリップも高いように感じた。50kg増はまったく感じない。
ルーフがないという事実以外、ドライバーズ・シートに収まっていると、クーペとまったく変わらない風景だ。そのルーフは、2、3のラチェットを外せば簡単に取りはずしができ、ボンネットの中にキチンと収まる。但し、ルーフを収めるとブートスペースはほとんどなくなる。しかし、ランボルギーニが言うように、ブートスペースを気にするのであれば、こんなクルマを買うことはないだろう。トランクに歯ブラシよりも僅かに大きなものが収められるだけ幸せと考えるべきだ。
ロードスターが、ルーフの有無にかかわらず、350km/hという最高速をマークするというランボルギーニの主張は印象的で、またそれはまったく信じられるす主張だ。
テスト・ドライブではホームステッド・マイアミ・スピードウェイでの160mph(257km/h)が最高だったが、その速度域では、モンスターV12のエンジンのサウンドがウインド・ノイズをかき消していた。
とは言え、低速ではランボルギーニのデザイナーとエアロダイナミクスの技術者がベストな仕事したのは明白だ。80mph(130km/h)でも、リア・バルクヘッド・スクリーンを上げれば、ドライバーとパッセンジャーが会話をするのは容易だ。
このリア・バルクヘッド・スクリーンは、ドライバーと700bhpのV12を隔てる唯一のもので、これを下ろすと一気にボリューム・レベルは大きくなり、無鉛ガソリンの匂いも容赦なくコクピットに入り込んでくることになる。
■「買い」か?
時代は主要メーカーにとって厳しい時代となっている。しかし、そんな中でランボルギーニは、とりわけアジア市場で快調なセールスを見せている。このロードスターは288,840ポンド(4,196万円)という価格にもかかわらず、来年の半ばまでウェイティング・リストがいっぱいだ。何せ、ロータスの3倍も売れているのだ。
(スティーブ・サトクリフ)
ランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4 ロードスター
価格 | 288,840ポンド(4,196万円) |
最高速度 | 350km/h |
0-100km/h加速 | 3.0秒 |
燃費 | 6.2km/ℓ |
CO2排出量 | 370g/km |
乾燥重量 | 1625kg |
エンジン | V型12気筒6498cc |
最高出力 | 700bhp/8250rpm |
最大トルク | 70.4kg-m/5500rpm |
ギアボックス | 7速オートマティック |