ベントレー・コンチネンタルGT 2018年モデル 海外初試乗
公開 : 2017.12.04 11:40
ベントレーの「スポーティネス」は健在
ベントレーのエンジニアの意図するところは、このボディサイズに合わせた運転ではなく、純粋にベントレーの運転を楽しむということ。かなり実現できていると感じる。
ノースウェールズの公道でのボディコントロールは印象深く、ステアリングは鋭く、バランスもいい。アストン マーティンDB11ならもっと俊敏なはずだが、ここまでの快適性と、インテリアの仕立ては得ていない。異なる乗り味だ。
アングルシー・サーキットでのコンチネンタルGTは、粘った走りを披露したものの、2244kgの車重には不釣合いな場所だった。攻め込めばコーナーの出口でスライドさせることも可能だが、アストン マーティンのようなコントロール性や敏捷性は備えていない。
今後控えているV8エンジンモデルなら、これらは改善している可能性が高いし、サウンドも優れているはずだ。しかし、これまで以上に素晴らしいノイズを響かせ、強大なトルクを発するW12エンジンの魅力も増している。
デュアルクラッチ・トランスミッションは、完成した仕上がりではなかった。スロットルのオン/オフを素早くした時など、パワーの伝達で躊躇する場面がある。
変速はクリーンに素早く終わるが、変速ショックは明確にあり、一般的なトルクコンバータ式のATほどの洗練性には至っていない。ベントレーの開発者は一般的なATをあえて選ばなかったのか、プラットフォーム上の制限なのかはわからないが、ATで良かったでは、と感じる。
これらの点以外は、極めて感動的なクルマであり、世界でも有数のラグジュアリーGTに位置づけられることに間違いはない。最終的な仕上がりに大いに期待したい。