長期テスト 日産リーフ ZE1型 第2回
公開 : 2017.12.06 10:10 更新 : 2017.12.06 10:27
80km前後では先代より力強い ただ不満も
最大の関心事項である高速道路での加速性については、期待を裏切らない性能を発揮しました。帰りの中央自動車道の上野原ICから談合坂SAまでは、かなりの登り坂になっており、登坂車線を含めると4車線あります。
先代の後期型では、このような個所での加速は遅く、登坂車線を走っていました。しかし加速性能は、初期型のそれに戻っており、クルマの流れにのって走ることができました。
80km前後の速度では、初期型より力強い印象を受けました。また、ガソリン車と比較して2500cc並みのパワーは十分にあります。これなら、必要な追い越しに躊躇することなく、合流地点などでの安全性も高まったと言えます。東名高速道では、最高速度が110kmになった区間もあり、高速性能もますます重要になってきます。
e-ペダルについては、アクセルの踏み込みが深くなり、加速が悪くなったように感じてしまいます。また、交差点では、安全性からブレーキペダルを必ず踏んでいます。したがって、ワンペダルでの連続運転は、おのずとなくなります。
慣れの問題もあると思われ、まだ上手く利用できていません。ただし、強い回生ブレーキとしては、予想通り便利です。ただし、このe-ペダルには、油性ブレーキも使われているとありました。
期待通りに進化していた新型リーフですが、残念な点もありました。そのひとつは、オプション設定に、バッテリーの電気を利用する100V15AのAC電源がなかったことです。
アウトドアのレジャーや災害時などに使用できるものを期待していましたが、残念ながらありませんでした。日産e-NV200や他社のプラグイン車などには、以前からオプションでの設定があり、なぜリーフにないのか大きな不満です。
また、時代の先端をいくEVとして、Wi-Fi接続の通信機能がないこともちょっと理解できませんでした。高速のデータ転送ができると、ナビの地図情報などの更新も可能となります。
充電スポット情報の更新には時間がかかっており、地図情報の更新は、現状わざわざディーラーに依頼する必要があります。Wi-Fi通信は、難しい技術ではなく、他社の多くのクルマで実現されています。
今やIoT時代なのに、遅れていると言わざるを得ません。次世代のクルマを標榜しているEVとしては、ちょっと寂しい気がしました。