シボレー・カマロ 山あり谷ありの50年まとめ 前編
公開 : 2018.01.01 06:10
予期せぬ追い風
それでもカマロは生き残った。その要因はいくつかあるが、第一に挙げられるのはフォード・マスタングの路線変更。アメリカではコンパクトカークラスに当たるピントのプラットフォームを用いた、小型で高効率なクルマを標榜したのである。名称もマスタングⅡとされ、もはやカマロのライバルとは呼べないものになっていた。自ら築いた『ポニーカー』戦線から、その名の由来となったモデルが撤退したのである。
加えて、マスタングをベースとしていたマーキュリー・クーガーは高級路線へ移行。AMCジャベリンやプリマス・バラクーダは石油危機の犠牲となり、1974年に生産を終えた。このカテゴリーは、生き残ったカマロとファイアーバードの独壇場となったのである。