アルピーヌA110初試乗 バランスは第一級 文句なしの★★★★★
公開 : 2017.12.12 12:10 更新 : 2021.05.13 12:00
フランスの古典的ブランドの復活
目の当たりにしているのは、1955年に創立し、ルノー傘下で1995年に幕を閉じたフランスの古典的ブランドの復活である。
永遠に幕を閉じたものと思われていたが、いまやルノーはこのブランドを復活させ、その最初のモデルがこの小型2シーター・クーペである。
幹部連中はこのクルマの将来の話をするとき、ミニを引き合いに出す。その将来についてあまりしゃべってはくれないが、強力バージョンや屋根なしの派生バージョンもあるようだ。
「決断をしないという決断をしました」アルピーヌのボス、ミヒャエル・ヴァン・デ・サンドはいう。誰でもこれがルノー・日産アライアンスのプレミアム・ブランドの始まりだと気づくだろう。インフィニティとは違って本当に欧州に根付くような。
ほかに考えようがないではないか。アルピーヌA110は他とプラットフォームを共有するスペシャルカーではない。全く新しいオール・アルミのアーキテクチャを持ち、アルピーヌ専門のディーラーで販売される。ルノーのディエップ工場の相当部分を新しくする必要もあるのだ。
ディエップはアルピーヌの本拠地で、ルノー・スポール・クリオは今でもそこで生産されているし、過去にはルノー・スピダーや2代目クリオV6も生産されていた。
いまだにアルピーヌに目をかけてくれる土地柄で、工場を完成するのに地方政府は助成金まで出してくれた。サプライヤーも多い。この場所が選ばれたのは、ノスタルジアのためではなくビジネスのためだ。