アルピーヌA110初試乗 バランスは第一級 文句なしの★★★★★
公開 : 2017.12.12 12:10 更新 : 2021.05.13 12:00
どんな感じ?
徹底した軽量化 重量は前後44:56
オール・アルミのプラットフォームは、ほとんどが押出成型で作られており、周りのボディ・パネルはプレス成型、エンジンとサスペンションのマウントはちょっと変わって鍛造だ。
いたるところに軽量化の跡がみられる。アルピーヌがサベルトに作らせた軽量シートは、高さ調整にスパナが必要である。ふつうはひとつ1.5kgのスピーカーも、たったの450gしかない。
ちなみにリアのブレンボのブレーキ・キャリパーにはパーキング・ブレーキのアクチュエータが組み込まれており、機械式より軽いため電動のパーキング・ブレーキが採用された。徹底した軽量化が施される。
余談ではあるが、電動パーキング・ブレーキの採用には紆余曲折があった。アルピーヌのエンジニアが主人公だ。この連中はヘアピン・カーブでリア・ホイールをロックできる「熱狂のレバー」、つまりマニュアルのハンドブレーキの方が好きなのだ。ボス自身、アルファSZを所有しており、自分でケータハム7を組み立てたこともある。こんな連中、お好きでしょう?
A110はサスペンションもユニークだ。フロント、リアともにダブル・ウィッシュボーン。このため、すべてを車幅1.8mの中に収めるのは大変だった。ウィッシュボーンは水平方向にかなりのスペースを占有する。
一方、エンジンはリア・サスの間を横断するように搭載されており、燃料タンクはフロント・サスの間に置かれているのだ。しかし苦労の甲斐はある。燃料タンク位置のおかげで、重量配分はフロントが44%、リアが56%となり、重心はドライバーとナビのお尻のちょうど真ん中になっている。
タイヤ幅はフロントが205、リアが235で、標準のピュア・モデルのホイール径は17インチ。レジェンデとこのローンチ・エディションでは18インチだ。