アルファ・ロメオの新SUV、ステルヴィオに試乗 クアドリフォリオ、サイズ以上の能力
公開 : 2017.12.13 11:40
「世界最速」のために、何をした?
あの素晴らしいジュリア・クアドリフォリオと同じチームにより設計/開発されたこの高性能ステルヴィオは、正真正銘スポーツカーのハードウエアをふんだんに使っている。
2.9ℓのツインターボV6と8速オートマティック・ギアボックスはジュリアQVと同じものを再チューンして使っており、パワーの伝達は「Q4」四輪駆動システムである。
通常の走行ではトルクは100%リアに伝達され、スリップが発生した時だけフロントにトルクが伝わるが、その場合でもフロントへのトルク配分は50%を超えない。
リア・デフにはクラッチパックが1対組み込まれており、リア両輪のトルク配分を司る。このアクティブ・トルク・ベクタリングによって走りはさらに俊敏になるとアルファは言っている。フロント・サスペンションはダブル・ウイッシュボーン、リアはマルチリンクだ。ともにアダプティブ・ダンパーを備える。
重量配分を改善するため、エンジンはほとんどの部分がフロント・アクスルより後方に搭載されており、軽量化のためにカーボンファイバーとアルミニウム製のパネルが使われている。それでもステルヴィオ・クアドリフォリオの重量は1830kgあり、羽のように軽いわけではない。
ドライブ・モードは多彩で、エコ・モードでは6気筒のうち3気筒を殺して燃料消費を減らしている(ノーマル・モードでも3気筒を止めることはある)。ダイナミック・モードではスロットル・レスポンスは鋭くなり、ギアシフトの頻度は減り、ダンパーは硬くなってステアリングは重くなる。
レース・モードではすべてがもう1段ハードになり、スタビリティ・コントロールの利きは弱まる。レース・モードの途中でもダンパーを中間のセッティングに戻すこともできる。