メルセデス・ベンツAクラス
公開 : 2012.03.06 18:37 更新 : 2017.06.01 00:54
第3世代となる新しいメルセデス・ベンツAクラスがジュネーブ・モーターショーで正式に発表された。
新しいメルセデスAクラスは、それまでのMPVにも似た高いシルエットから、コンベンショナルなハッチバック・スタイルとなったのがまずはその特徴だろう。
Aクラスは、新しいアウディA3とBMW1シリーズ、そしてヨーロッパでの永続的なベストセラーであるフォルクスワーゲン・ゴルフとの直接競争をするため24,000ポンド(300万円)周辺の価格帯で販売される予定だ。
メルセデスの新しいプラットフォーム、MFAに基づいて、この新車は再設計されている。「ディテールに至るまで新設計だ」とメルセデスのボス、ディーター・ゼッツェはコメントする。
強気のフロント・グリル、角張ったLEDヘッドランプ、特徴的なボンネット、横置きのエンジンのために非常に短くなったボンネット、サイドに広がるデザイン・ラインと、せり上がっていくウエストライン、リアの大きなスポイラーと、その影に隠れる大きく湾曲したリア・ウインドーなどが特徴だ。
ボディ・サイズは、先代から大きく変わった。長さは487mm長くなった4292mm。幅は15mm増大した1780mm、そして高さは163mm低くなっている。CD値は0.26とこのクラスとしてはトップに近い値だ。
ディーター・ゼッツェは、Aクラスの購買層の半分が、新しくメルセデスのオーナーとなる層だろうと予測している。彼は以下のように述べた。「このクルマは合理的なクルマではなく、エモーショナルで技術的なクルマだ。スタイルはあなたをうならせることだろう。新しい購入層はファミリー層、あるいはそれよりも若い層になるかもしれない。それも、女性やヤング・アット・ハートな層に受け入れられるだろう。」
彼はこのAクラスの成功をSLKのそれに例えた。1996年にSLKがデビューし、あっという間に市場支配を成し遂げた時のことを。
新しいAクラスは、エンジンの搭載位置を床下からコンベンショナルなフロントとした。新しい4気筒エンジンは、パートナーのルノーから供給されるものとなる。1.6リッターのターボチャージと直接噴射の2タイプ。A180モデルで、113bhpと14.9kg-mのパワー、トルクを得る。
更に上のクラスととしてM270系エンジンが搭載される。A250は208bhpと35.5kg-m、A200は154bnhpと25.4kg-mという値だ。
また、OM651ディーゼル・エンジンも搭載される。1.8リッター・ユニットはBクラスに搭載されているもので、A180CDIには107bhp、20.3kg-m版が、A200CDIには134bhp、30.6kg-m版がそれぞれ用意される。更に168bhp、35.5kg-mを発揮する2.2リッター版も用意される。
組み合わせられるギアボックスは6速マニュアルが標準で7速のデュアル・クラッチがオプションとなる。
ベース・モデルのA160CDIはスタート・ストップを持ち、Co2排出量は99g/kmとなる。メルセデスの一般市販モデルが100g/kmを割ったのは初めてのことである。
また、アウディRS3や、BMW M135iに対抗するA25 AMG 4マチック・モデルも計画されている。それは350bhp、46kg-mのパワー、トルクを発揮する2.0リッター・ターボ・エンジンが搭載される予定だ。
Bクラスにも設定された新しいサスペンションが採用されている。フロントがマクファーソン・ストラット、リアが4リンクという構成だ。
A250およびA220CDIは、AMGスポーツスタイリング・パッケージを与えられ、18インチのアロイホイールと、235/40プロファイル・タイヤ、そしてチューニングされたサスペンションがセットされた、スポーティなモデルも用意される。
メルセデスは、レーダー・ベースの衝突警告装置、アテンション・アシストなどが付いたAクラスを、クラスの中で最も安全な1台だと言う。