リストラが欧州フォードを救った? 当時の中心人物に聞く、企業の勝ちかた

公開 : 2017.12.17 11:40  更新 : 2018.04.26 14:53

フォード。日本人にとっては、徐々に過去のメーカーになっているのでしょうか。けれど欧州フォードは、ひとつの「むずかしい時期」を乗り越え、勢いを増しているといいます。転換期のキーマンは、いま、何を考えているか。聞いてみました。

text:Steve Cropley(スティーブ・クロプリー)

もくじ

自動車メーカーが欧州で勝ち残るには
リストラの主導者 何を見据える?
欧州フォードならではの「EV」の見方
番外編 欧州にマスタングを持ち込んだ背景

自動車メーカーが欧州で勝ち残るには

世界的な歴史ある巨大自動車メーカーの底力を侮ってはいけない、と引退したステファン・オデールは言う。フォードのグローバル販売/営業担当役員だった人物だ。たとえ世の中のクルマが自動運転と電動化に突き進んでいくとしても。

勝ち残るのは顧客の要求の変化をいち早くキャッチする会社だとオデールは信じている。もちろんフォードもその一社だ。

新しい移動手段やモビリティ・サービスがひとびとに受け入れられつつある時代にあっては、新興のコネクティビティ・プロバイダやデータ・サービス会社と協力し、あるいは競い合うことが重要だ。

フォードの重役経験者ともなれば、引退すれば悠々自適だろうと思うかもしれない。だがオデールは特別だ。

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