後編 高速グループテスト ヴェイロン vs 911GT3 RS vs ガヤルド・スーパーレジェーラ vs DB9 vs R8 回顧録
公開 : 2017.12.17 16:10
後編。ブガッティ・ヴェイロンに、ポルシェやランボルギーニ、アストン マーティンなどの「有力者」は勝てた?
もくじ
ー スーパーレジェーラに、いざ
ー DB9 スピード以外の魅力が
ー 早々に離脱するクルマが……
ー ルームミラーにヴェイロンが見えたら
ー 決勝戦の行方 どうなった?
ー キングとの決闘
スーパーレジェーラに、いざ
スーパーレジェーラがこれほどまでのパフォーマンスを発揮できるのは、おもにタイヤとブレーキの能力によるところが大きい。どちらも秘めたポテンシャルは異次元の領域に踏み込んでおり、真の意味で信頼に足る。
その反面、ゆっくり流しているといささか不自然なまでにグリップが欠如しているように感じられるし、同様にカーボン・セラミックのブレーキもレスポンスが遅くて頼りない。あくまでもハードな負荷領域での能力を優先しているためだ。
しかしここでもっとも重要なのは、本気で逃げの態勢に入ったヴェイロンについて行ける可能性を持つクルマがあるとしたら、その唯一の存在はスーパーレジェーラだということだ。
路上に引き出し、襟首をつかんで振り回すように全方位に加速度を与えてやれば、スーパーレジェーラはヴェイロンを視界内にとらえ続けるに十分なだけのパフォーマンス、グリップ、ボディバランス、そしてブレーキ性能を発揮してくれるだろう。
引き離されるとしたら純然たるストレートが数kmに渡って続くセクションにさしかかったときだが、そのときばかりは致し方ない。
けれどGT3RSでは、このあとに乗り換えてみて判明したのだが、ヴェイロンをそこまで追いつめることはかなわない。