ポルシェ597（1953年）

カイエンよりはるか以前に、ポルシェがオフロードへ足を踏み入れたことがある。それは、ドイツ陸軍のリクエストに呼応したものだった。依頼内容は、小型軽量なオフロード車という、アメリカでのジープの起源に近い要求。ポルシェは、356由来のフラット4をリヤに積み、5段MTを介して四輪を駆動するプロポーザルを製作する。しかし、製造コストがあまりにも高く、おまけにポルシェには必要な台数を供給する生産能力もなかったためコンペに敗北。時の政府はDKWムンガの採用を決めた。その後597は、71台が製造され、民間向けに販売されるなどした。

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