フォード・モデルTスピードスター（1915年）

1910年代、4WD車は極めてまれで、しかも目玉が飛び出るほど高価だった。そこでエンジニアのジェシー・リビングウッドは、当時のアメリカでもっともポピュラーなクルマだったT型フォード向けに、手頃な価格の4WD化キットを開発。これはフロントのアクスルと強化スプリング、トランスファー・ケース、ドライブシャフトで構成されるものだ。フォードは設計の買収を提案するが、リビングウッドはキットをディーラーで販売するよう求めた。しかし交渉は決裂。フォードは公式にT型の4WD仕様を用意することはなく、リビングウッドは個人的にキットを製造し販売した。

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