AMG S63カブリオレ、2017年型も前進 S65/S560と近接も存在感発揮 試乗
公開 : 2017.12.19 11:10
どんな感じ?
コーナリング時、車重の影響は感じず
モデル末期のS63カブリオレは好感されているが、AMGはこのアップグレード・モデルにおいて望まれる箇所を改良し、同時により幅広い層へのアピールを目指している。
ライバルと目されるDB11に乗り込むとキャビンはややタイトで、圧倒的にスポーツカーの様相である。しかし、S63のハンドルを握ると、そこには難しいことを考えずに済む空間があり、言ってみれば究極的なグランド・ツアラーを具現化しているのである。
必要なグリップと柔軟な操作性がそこにあることを感じられるし、コーナーへ飛び込んでも沈着冷静でいられるのである。
DB11の重量は1760kgあるのに対して(後に追加されるボランテは若干重くなるが)、このクルマの重量は2185kgである。その重量にも関わらずコーナーリングへの影響はないと言い切れる。
アクセルを踏み込んだ時、その驚異的な加速をアピールするクルマでもある。620ps(対旧モデル比、26psの向上)と91.8kg-mのトルク、四輪駆動、E63で導入された新開発の9速オートマティック変速機を動員して、0-100km/hをたった3.3秒で駆け抜ける。
つまりこのクルマは、DB11よりも0.5秒速く、先代モデルよりも0.7秒速く、そして新型のS65カブリオレよりも0.7秒速いのである。
メルセデスによると、この違いは主にS63の4輪駆動システムによってもたらされたという。ちなみにS65は、後輪駆動である。イギリスには後輪駆動のS63カブリオレのみが導入されるが、このモデルの0-100km/h加速は、4.2秒である。