ポルシェ・ボクスター 986を買うなら「S」と迷いも? 中古車購入ガイド
公開 : 2018.01.02 10:10
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ラス・スタンレー
レボリューション社
「7000ポンド(106万円)くらいで手に入れられるスポーツカーで、ボクスターほど楽しめるクルマは、ほかに無いと思います。でも、1000ポンド〜2000ポンド(15〜30万円)は常に修理費用として手元に置いておくと良いでしょう」
「一度運転すれば、夢中になるに違いありません。最大の懸念は、やはりIMSベアリングです。もし異音が出いるなら、やめたほうが良いでしょう。注目すべきは、やはり修理済みのポルシェ。販売価格と修理費用は別です」
「内容の悪くないクルマを見つけると、我々は買い取りに行きます。先週にも、2001年式の2.7ℓモデル、走行距離9万kmのクルマを仕入れてきました。過去3年間について調べてみましたが、整備記録はしっかりしています。1年間の保証付きで、7500ポンド(113万円)でご提供しますよ」
知っておくべきこと
IMS(インターミディエイト・シャフト)ベアリングは、986シリーズのオーナーなら誰もが知っている不具合。実際に発生する割合はそれほど多くはないが、不具合が起きて放置しておくと、エンジン自体を駄目にしてしまう。予防策のひとつとしては、クラッチ交換をする機会にあわせて、より頑丈なセラミック製のベアリングに交換してしまうことだ。
いくら払うべき?
3000ポンド〜4995ポンド(45万円〜75万円)
整備記録が不完全な、2003年までの、標準の2.7ℓか、3.2ℓのS。ディーラーの中古車で、2001年式の2.7ℓモデルで14.9万km、サービススタンプ(整備証明のハンコ)が13個押してあるクルマを、4995ポンド(75万円)で見つけた。
5000ポンド〜7495ポンド(76万円〜113万円)
整備記録が揃う、2000年以降の2.7ℓのSか、3.2ℓのS。2003年式で17万kmの2.7ℓモデルが、ポルシェでの整備記録が揃っていて、6000ポンド(91万円)で発見した。
7500ポンド〜9495ポンド(114万円〜144万円)
信頼できる状態の、走行距離が浅めの2002年以降の2.7ℓのSか、3.2ℓのS。個人売買の2002年式の3.2ℓのSで、13.4万km、ポルシェでの整備記録が揃っていて、IMSとRMSが交換済みのクルマを、8000ポンド(121万円)で見つけた。
9500ポンド以上(145万円以上)
後期型で走行距離が浅い、3.2ℓのSで、IMSとRMSが交換済みのクルマ。
掘り出し物を発見
ポルシェ・ボクスター 登録2002年 走行14万km 価格5000ポンド(76万円)
レボリューション社の紹介にある、2001年式で9万kmのボクスターよりも2500ポンド(39万円)も安い、個人売買のクルマ。浮いたお金を整備費用に回せる。4オーナーで、整備記録も揃っている。ティプトロニックなので、オーバーレブさせた機会は少ないはずだ。