ドライバーズカー選手権2017(2) ノミネート11台→3台へ

公開 : 2018.01.02 15:40  更新 : 2021.03.05 21:38

ヒュンダイi30 N

ヒュンダイi30 Nがゴルフに並び、追い越すことができたのかどうか。見ていこう。

ホットハッチの開発に関して、40年以上ものギャップがある中で、いささか難題にも思えるが、この韓国メーカーは、近年その差を一気に縮めてきている。

わたしが強く印象づけられたところは、全てのホットハッチが備えるべき、基本的な安定性の高さ。ゴルフですら遠慮気味に走るような濡れた路面でも、ヒュンダイがサーキットを突き進んでいくのは、カッコよく思えた。しかし、それ以外の評価は分かれた。

ソーンダースは「ステアリングの印象は若干退屈で、トラクションも不足している」とし、プロッサーも「難しい状況において、ゴルフよりも挙動変化が激しい」と評価している。一方で、「ゴルフよりもエンターテイメント性がある」とプライヤーは述べている。

わたしは、もう少し煮詰める時間をかけても良かったと思う。例えば、ペダルのレイアウトは完璧ではないし、ドライビング・ポジションも高め。希薄なブレーキの感触と、時折看取されるトルクステアは、改善を望みたいところ。

一般道では、これらの課題は目立たなくなり、シフトの印象も良く、乗り心地も上質にまとまっている点は好ましい。

しかし、ゴルフで感じ取ることができる全体的なスムーズさという点には、未だ至っていないと思う。ただし、ヒュンダイの進化の幅は大きく、次回は違う評価を得られるに違いない。

次項の主役はお待ちかね、ホンダシビック・タイプRだ。

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