ドライバーズカー選手権2017(3) ノミネート11台→3台へ
公開 : 2018.01.03 15:40 更新 : 2018.01.04 16:31
後編です。ドライバーズカー選手権2017における最優秀車を選ぶにあたり、まずはこの11台の中から、最終候補として3台に絞り込みます。
もくじ
ー メルセデス-AMG GT R
ー アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ
ー ケーターハム420R
ー アストンマーティンDB11 V8
メルセデス-AMG GT R
メルセデス-AMG GT Rの印象は、過去の記憶が甦るもの。公式リリースの際に試したドライ・コンディションでのサーキットでは、非常に速く、スムーズだったが、カッスル・クーム・サーキットでは神経質なモンスターだった。
当初、AMG GT Rが履いていたタイヤは、ミシュラン・スーパースポーツで、強烈な走りを見せていたのだが、何か違和感を感じたわれわれ。
そこで、新しいミシュランのカップ2に履き替えてみたのだが、大きく改善したとはいえ、完全にその違和感は払拭できなかった。
「レースカーのような走り。理想的なものとはいえないが、充分満足できる。一般道ではゆっくり運転すれば良いが、少し時代遅れな感じもある」とプライヤーはまとめている。ソーンダースは、GT Rを「今回の試乗で一番残念だった」と言い残した。
続いてカッスル・クーム・サーキットに響き渡ったのは、E63 S エステートに搭載されたパワフルな4.0ℓ V8エンジンのサウンド。交代でドライバーが乗り込み、出発していく。
プライヤーもE63に対しては「濡れた状態でも、驚くほど速い。ボディが適度にロールし、荷重がかかるため、極めて速いのに加えて、スタビリティも高く、安全性も確保されている。また、巨大なノイズも一緒に楽しめる」と評価した。仮に路面がドライなら、車重の重さやエアスプリングの柔らかさが、足を引きずる結果となるだろう。
中にはドリフト状態に持ち込む難しさを指摘するドライバーもいたが、全体的にかっこよさも含めて、高い評価だった。一方で、E63 S エステートの車重は重すぎ、GT Rの窓は小さすぎ、どちらも11月のカッスル・クーム・サーキットを夢中に走れるクルマとは、かけ離れた印象でもある。