AUTOCARが選ぶ、2017年「残念な」「驚いた」「来年期待」のクルマたち
公開 : 2017.12.31 16:40 更新 : 2017.12.31 18:40
マクラーレン570S 魅力はアシ
フランケル:
僕はマクラーレンをランボーンで走らせたんだ。狭くて、路面はウェットで、トラクション・コントロールの作動ランプがずっと点きっぱなしなんだけど、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたよ。
特に物凄い速さと、それがいとも簡単にコントロールできるところには驚かされたね。それでいて、その凄いパフォーマンスが実用性を犠牲にしてないんだ。例えば視界とか乗降性とかね。例え自分が年寄りだったり、ちょっと太めでも全然問題なく乗り降りできるんだよ。
ドア開口部の形なんか良く考えられてるね。それに荷物も積めるし運転環境も素晴らしい。僕らみたいなフリークがこんなクルマに期待する事をちゃんとわかってる。で、わかってるだけじゃなくて、しっかりとそれをとんでもない速さに結びつけてる。
パワーとスピードで言ったら、今年前半に登場したクルマの中じゃレベルの違うできだったよね。今はポルシェ911GT2 RSがあるからそうじゃないかも知れないけど、僕が運転した時には間違いなくそんじょそこらのハイパーカー、マクラーレンP1よりも速く感じるスーパーカーだったんだ。
ソーンダース:
ここに集まった中じゃ唯一ロードテストで5つ星を獲得したクルマだから当然かもね。
ロードテストの時は、このクルマがどんなシチュエーションでもスーパーカーとして十分にエキサイティングかどうかについての判定を保留したけど、こいつがどれだけ直接のライバルたちに比べて速いかを知っちゃうと、とびっきりのクルマだと認めない訳にはいかないな。
フランケル:
ものすごく純粋なクルマでもあるね。ほかと違って、マクラーレンは未だにパワステに油圧を使ってるから、単純に電動パワステよりも良いよね。
ダン・プロッサー(以下、プロッサー):
それに運転するのがより楽しいね。720Sでゆっくりと、例えば時速64km/hでコーナーを曲がっても、ほかのスーパーカーじゃ味わえないクルマとの一体感が得られるんだ。速く走らなくても楽しめるんだよ。
ソーンダース:
まさに。だからフェラーリ488GTBよりも素晴らしいロードカーだって断言できるね。みんなそれぞれ意見はあるだろうけど……。
フランケル:
マクラーレンのサス・セッティングはわかりやすいと思う。570Sみたいな乗り心地が気に入ったよ。
プロッサー:
個人的にはフリップ式ディスプレイはいただけないな。なんかオモチャみたいだよ。下向きに回転するとグラフィックが小さ過ぎて読めやしないし、走ってるときにはほとんど見る事はないね。喜んで動画を撮ってSNSにアップするひともいるのだろうけど。
実際、もし固定式のシンプルな液晶画面だったとしても全く問題ないよね。誰かが「何か『お楽しみ』が必要だ」って言ったのかも知れないけど、ともかく全然マクラーレンらしくないね。
レーン:
マクラーレンの事はメチャクチャ好きだけど、ウラカンも素晴らしいよね。