AUTOCARが選ぶ、2017年「残念な」「驚いた」「来年期待」のクルマたち

公開 : 2017.12.31 16:40  更新 : 2017.12.31 18:40

ウラカン 「反対派」の意見

フランケル:

フェラーリは1990年代早々にはそんなことしなくなったよね。たとえばテスタロッサや512TRだと車内にはフィアットのパーツがそのまま使われてたけど、355や456以降は完全に別ものになったんだ。もちろん時にはパッとしないパーツが使われてたり、ナビなんて長年褒められたもんじゃなかったけど、マクラーレンだって同じようなもんだよ。

かれらの「IRIS」って呼んでるインフォテインメント・システムは全然良いとは思わないけど、少なくともマクラーレン製ではあるよね。マクラーレンに使われてるパーツは全部特別な感じがするけど、残念ながらウラカンの場合には全部アウディ製だってバレバレだし、しかも最新でもない。10年前のA4にも使われてたようなやつだよ。

プライヤー:
そのとおり。高額なクルマなんだから、どっかの部品棚から持ってきたようなパーツで我慢する必要はないよね。

レーン:
OK、君の言う通りだよ。確かにインテリアは興醒めだし、インターフェイスもいまいちだ。それにシートも最高とは言えない。

だけど、ここ数日乗ったなかではそんなに気にならなかったし、もし自分でこのクルマを買ったとしてもそうだと思うなぁ。全部許せるね。

それに自分ならこのランボのV10の代わりにマクラーレンのV8を連れて来たなんて言えないだろ? 個人的には今日集まったクルマの中では最高のデザインだと僕は思う。

プライヤー:
リッキー、デザインの話はスズキにはちょっと酷いんじゃないかな……。

ソーンダース:
リッキーに賛成だね。ランボルギーニのキャビンが多少エルゴノミクス的にちゃんとしてなくても気にならないよ。確かにスペースはないし、ドライビング・ポジションだって完ぺきじゃない。だけど、そんな事が気になるたびに、このクルマがどれだけ素晴らしい見た目をしてるか思い出すんだ。

まさにランボルギーニが纏うべきデザインだよ。やっぱりランボルギーニのデザインはほかのライバルたちよりも信じられないくらい素晴らしくなきゃいけないよね。マクラーレンはランボの対極だよ。

まずはドライバーを中心にデザインが始まって、「形態は機能に従う」っていう彼らのやり方で進めるんだ。その結果が慎重に検討された彼ら流のデザインなんだし、マクラーレンにとっては正しいやり方なんだよ。

フランケル:
マット、君の意見には全く同意できないな。ランボルギーニが何故デザインと運転環境を両立できないのか理由が知りたいよ。こんなクルマなんだから素晴らしいシートと素晴らしいドライビング・ポジションを与えるなんて基本中の基本だよ。乗り込むたびに「降りるまでに体が痛くなるんだろう」なんて覚悟しなきゃいけないなんて、そのクルマを運転したくなくなるには十分な理由だよ。

とは言ってもこのペルフォルマンテは、これまで運転した中で最高のランボルギーニではあるね。まさにイメージだけじゃランボルギーニを選ばない、真の運転好きのためのクルマだよ。

プロッサー:
じゃあ、フランケル、ポルシェ911 GTSだったらどうなんだい?

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