追悼 マツダ山本健一元社長 歴代ロータリー、今のると? 試乗
公開 : 2018.01.07 15:40 更新 : 2018.01.07 16:30
ロータリー復活なるか
アクセルを踏んでみると、あたかも遅れを取り戻そうとする貨車に追突されたような感じだ。8000rpmのレッドラインが近づくにつれて高まるエンジン音を遠くに聞きながら、ギアをしっかり保持しているだけでいい。脈拍を高めるには、現代でもこれが最良の方法なのだ。最新のポルシェ911でも、このRX-7をバック・ミラーに留めておくのは簡単ではないだろう。
ここで、わたしはマツダのロータリー・エンジン開発の努力に対して好意的過ぎると認めなければならない。10代のころ、部屋の壁には3代目RX-7のポスターが貼ってあった。RX-8は最近10年で最も運転が楽しかったクルマの1台だ。
でも、わたしだけではないようだ。ジョタ・スポーツ(クルマの整備を担当する会社)のサム・ヒグネットが指摘するように、現代のモータースポーツのメカニックにも、これらの風変わりなクーペが好きな連中は多いらしい。
「面白いし、すごいクルマだね。本当に楽しめるし、つい本気になるよね。LMP2クラスのクルマならDIYもできるし、一度しっかりしたクルマを作ってしまえば、あとはルーティーンのようなもの。こいつには問題がつきものだが、問題解決に挑戦するのは大好きなのさ」
マツダが初めてロータリー・エンジンを搭載したクルマを作ってから50年。新しいクルマが現れるのはもう少し先だろう。それも、ロータリー・エンジンが主役のクルマではなく、シングル・チャンバーの小型ロータリーをレンジ・エクステンダーに使った電気自動車だろう。
でもわたしは、マツダがロータリー・エンジンに帰ってきてくれないかと切に願う。