マツダMX-5初代 英国では大バーゲン 歴史や中古相場を見つめる
公開 : 2018.01.06 15:40
NB、NC、そしてNDへ
パワーアシストによってステアリングのフィールが希薄になり、路面状況を上手く感じとれなくなるクルマもあるが、MX-5のパワステは滑らかな感触で運転に熱中できるタイプのものだ。
標準仕様の1.8iのターン・インも正確かつ機敏なものだが、重量差は20kgに留まるにもかかわらず、1.6ℓモデルの方がよりシャープに感じられる。
1998年登場の2代目モデルも、初代からバランスに優れたシャシーや完ぺきな重量配分などの美点を引き継いだ結果、今や伝説となった初代のドライビング性能を受け継ぐことに成功していた。
一方でポップアップ式ヘッドライトを含め、残念ながら初代の魅力的なスタイリングの多くは失われることとなったが、MX-5純粋主義者でもない限り、この2代目も多くのひとびとにとっては素晴らしいモデルであり、新型への興味が高まるにつれ販売台数も順調に伸びていった。
2005年、NBはNCへとフル・モデルチェンジを果たしたが、2006年に導入された電動式ハードトップのみならず、増えた車重と快適性によって当初掲げていた理想からは更に大きく道を外すことになった。
3代目となるNCにはNBから受け継がれたパーツはなく、新たに2ℓと1.8ℓの MZR14型エンジンが導入されるとともに、サスペンションは改良型ウィッシュボーンがフロントに、リアにはマルチリンクが採用された。
2008年と2013年に行われた2度のマイナーチェンジと併せ、数多くの特別仕様が登場したが、新型NDモデル登場への期待が高まる中で発生した金融危機もあって、その販売数量は下降線を描く結果となった。
だからこそ、次期MX-5が最も成功した初代同様、余分なものを排除したライトウエイト・モデルへの回帰を宣言したことは何ら驚きではない。
中古車相場はどうなっているのだろう?