ドライバーズカー選手権2017(4) トップ3を発表

公開 : 2018.01.04 15:40  更新 : 2018.01.04 16:45

最後まで悩んだDB11 V8

DB11 V8も最後まで悩む候補ではあった。しかし、過去の評価を振り返ると、以前に開催したイギリスのベスト・ドライバーズカー・ミーティングにおいて、アストン マーティンは総合1位ではなかった。もっと訴求力の強いV8の存在を知っていたこともあり、DB11 V12は昨年の優秀賞候補にも入らなかった。

DB11 V8は重たいV12エンジンモデルとは異なることは、すでに何度か触れている。今回の選考にノミネートしているクルマのなかでは、比較的柔らかいサスペンション・セッティングのおかげで、アストン マーティンは他のクルマよりも巧みにサーキットを周回できた。

重量のあるエンジンがフロントにマウントされ、ハンドリングやスタビリティでプラスに働いていただろうし、現代的なスポーツGTというキャラクターも、この天候には有利だった。グリップも秀でていた。

カッスル・クーム・サーキットの粗野なバンプに、悪天候のなかで挑戦するとなったら、走行ラインを妥協する以外、電子制御システムに依存せずに周回はできないと思うが、DB11は違った。

ところどころ大きな水たまりのある、長く伸びる一般道でも、ライバルたちが脚を取られるなかで、安定性を保っていた。相当なスピードでも安定しており、素直で、クルマの挙動予測も十分に可能。コーナーを選ばない、アストンの安定した走りは、大きな賞賛に値する。

フランケルは「理想的なホイールベースと重量、タイヤ、リニアなステアリングレスポンスなど、過酷な条件のサーキットでも、完璧なセットアップ」と評価する。

「フレンドリーでスムーズ。ぎこちなさもない」とプロッサーはまとめ、プライヤーは「どんなコーナーにおいても確かな信頼感があり、走りを委ねられるモデルは少ない」と記している。他のクルマと比較するほど、DB11の素晴らしさが良くわかった。

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