三菱GTOは今、「買い」なのか?

公開 : 2017.12.31 18:10

AUTOCAR記者の今の評価は?

「すぐに」とは言ったが、少し間があってから、の方が正しい表現だろうか。

現代のスーパーカーのようなレスポンスを期待してスロットルペダルを踏むと、まず最初にやってくるのはターボラグ。それなりに肩透かしをくらってしまう。ひと呼吸おいて始まる加速は、一度ブースト圧が高まってしまえば、スリリングなほど力強い。良識的なモデルである3000GTは、着座位置が高いとはいえ、高速域においても快適に走行できる。

オートマティックも選べたが、今回撮影したマニュアル仕様と比較して、クルマの性格に合わないと思う。しかし、現代のスポーツカーにおいて、マニュアルミッションを選べるモデルは、限られることも事実。

三菱GTOは今、「買い」なのか?

ハンドリングについてあまり印象に残らなかったのは、ダイレクトな感覚のクルマに慣れてしまっているからだろう。ステアリング操作には力がいるし、4WSを備える割には、レスポンスも俊敏性も突出したレベルになく、繊細さに欠けていたのは残念だ。

それでも、この三菱3000GTを酷評する気にはなれない。特異ですらあった興味深い技術の導入は、現代の素晴らしいクルマたちへと引き継がれていくからだ。こうしたハイテクを維持するには、それなりのメンテナンスも必要となる。今ならわずか3000ポンド(45万円)という価格で購入できるが、十二分に注意して選ぶことをお勧めする。
 

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