シトロエンBX GTI 16Vは今、「買い」なのか?
公開 : 2018.01.01 17:40 更新 : 2021.03.05 21:43
考えるより走れ! 「VTECのようなシトロエン」
今の感覚で乗り込んでインテリアだけを見ると、やはり過少評価してしまう。眼前には冴えないプラスチックの海が広がり、ドアハンドルの感触は安っぽい。ドライビングポジションは着座位置が高すぎるし、酷く傾いた大径ステアリングホイールは、膝のすぐ上まで伸びている。
しかし、そのハンドリングは秀逸だ。フロントタイヤをダイレクトに操舵している感覚があり、ノーズを巧みにコントロールできる。サスペンションは、コンフォートな味付けながら、シトロエンの他のハイドロモデルよりは、ずっと硬めの設定。元気なエンジンサウンドにやる気が湧いてくる。
ここで、BXの廃車を多く産むきっかけとなったエンジンについて触れておこう。プジョー405MI16と共通のもので、6500rpmで160psを発生。レッドゾーンは7000rpmからだ。4500rpm付近でカムが乗ってくるから、まるでホンダのVTECとよく似た感覚が味わえる。
エンジンサウンドはレッドゾーンまで引っ張ってもさほど変化はなく、攻め立てると少し苦しそうにも聞こえる。サウンドとスピードに関しては、物足りなさがある。