「2017年11月に売れた日本車」 登録車は2カ月連続のマイナス
2017.12.29
恒例の新車販売クイズです。11月の国産車の新車販売は、軽自動車勢の好調を尻目に、登録車が2カ月連続のマイナス。その原因、お分かりになりますね。
Q:11月の新車販売 前年実績を下回った要因は?
A:日産自動車とスバルの完成検査不正問題
日産の11月の新車販売は全体で前年同月比27.4%減と2カ月連続でのマイナス。スバルは同12.8%減と14カ月ぶりの前年割れを記録した。
11月の新車販売は2カ月連続でのマイナス
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめた2017年11月の全体での国内新車販売台数は、前年同月比2.6%減の40万6855台と2カ月連続で前年実績を下回った。カテゴリー別では、
・登録車:同5.4%減の25万8164台(2カ月連続マイナス)
・軽自動車:同2.9%増の14万8691台(8カ月連続プラス)
を記録した。
市場動向について業界団体の関係者は、「11月の新車販売は日産自動車とスバルの完成検査不正問題が影響して、2カ月連続での前年割れとなった。一時出荷を停止していた日産は登録車が前年同月比42.4%の大幅減。外部に生産を委託している軽自動車は同19.2%増を記録したものの、全体では同27.4%減と落ち込んだ。また、問題を改善したとして出荷を継続したスバルは、登録車が同13.0%減、外部に生産を委託する軽自動車は同11.2%減、全体で同12.8%減と、14カ月ぶりにマイナスに転じた」と解説。
今後の展開については、「日産とスバルともに検査体制を見直して生産と出荷を行っているものの、販売店側では一部受注キャンセルやリコールの対応に追われており、大がかりな販売キャンペーンも実施できないままでいる。さらに、ブランドイメージの悪化も予想以上に長引いているようだ。一方、日産とスバルを除くメーカー各社の受注は新型車を中心に堅調で、また年末のボーナス商戦にかけて販売を伸ばしそうなモデルが発売される見込みなので、これらがどれくらいマイナス面をカバーできるかがカギになる」と指摘した。
車名別ランキングでは、9月に全面改良を実施したホンダN-BOXが前年同月比41.7%増の2万992台の販売を実現して3カ月連続でのトップにつく。続く第2位には、9月にキャンバスの一部改良を実施したダイハツ・ムーヴが同6.9%減ながら1万2291台を記録してランクイン。第3位には同12.0%減ながら1万1728台の販売を成し遂げて2ランクアップを果たしたトヨタ・プリウスが、第4位には6月にマイナーチェンジを行ったトヨタ・アクア(9985台)が入った。