おまけ　ルイスはドリフトができない？

AUTOCARがルイス・ハミルトンに初めて出会ったのは、2002年。当時15才だった彼に、その年の「サイドウェイ（ドリフト）・チャレンジ」企画への参加を依頼したことがある。

もちろん、ドリフト写真の撮影が目的ではなく、パワフルなリアドライブのクルマを、誰が一番上手にコントロールできるかを知るための、科学的な内容のもの。

サリー州のチョバムにあるテストコースには水が撒かれ、オートカーのスタッフはドリフトアングルとコントロールのポイントを説明した。

　

準備したクルマはBMW Z3 Mクーペだったが、ルイスのドライブに凄さはなかった。極めてレスポンシブなレーシングカートと、車重のあるロードカーとの大きな差異は、想像に難くない。

彼は残念な結果に苦笑いしながら、みんなに感謝しつつ、再挑戦できるか、こっそり確認していた。そして誰も見ていない中で、成功するまで何度も繰り返して試走していたのだった。

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