ポルシェ911ターボが負けた日 英国人の目から見た日産GT-Rの実力 前編
公開 : 2018.01.21 08:10 更新 : 2018.01.21 12:04
ケータイ的に浸透したテクノロジー
自動車のハードウェアにおける偉大なるテクノロジーの進歩に関して僕がひとついいたいのは、それらはヨクワカランということだ。いったいぜんたい、どうジャッジしたらいいものか。
あまりにもさり気なくモータリングの世界に入り込んでくるので、重要性に気がつきにくい。あまりにも本質的に正しくかつデキがイイので、かえってそのすごさがハッキリしない。ドライビングのプロセスのなかになんの違和感もなく溶け込んでいるから、ドライバー的にはつい勘違いしてしまう。クルマってのはハナからずっとこういうものだった、と思い込んでしまう。アッという間に。
速いロードカーの世界におけるGT-Rは、いうなればパーソナルコミュニケーション界におけるケータイ電話に等しい存在だと思う。それなしに暮らしてた僕らはナンてしょーもない存在だったんだろうと、あとでシミジミ思うような。
で、まさにソコこそがGT-Rのキモ。コイツはスポーツカーのニュータイプ。ベイビー・ヴェイロン。