毎日のアシにするならアウディがベター

ワゴンとしては、今回の2台はどっちもE63 AMGに負ける。なぜってどっちも荷室のジャマな出っ張りが大きいし、アウディのシートは畳んでもフラットにならないし、あとBMWのリアシートは背もたれの角度が直立すぎるから。

で、アウディとBMWはワゴンとしてどっちが優秀か。リアシートがよりコンフォタブルだしインテリアがよりアトラクティブだから、僕としてはアウディの勝ちといいたい。この2台のうちでは。

　
走ってるぶんにはものすごく自身たっぷりな感じなのに、アウディはM5と比べてそんなに速そうではない、ように思える。ということで、タイマン勝負を試しにやってみた。ヨーイドン。と、100km/hまでは2台の速さは実質ほとんど差がなかった。あったとしても誤差の範囲。

じゃあ100km/hから先はどうだったかというと、M5のドライバーがそこでアップシフトをミスってしまったので正確なところはわからない。アウディはどんどん先へ行ってしまった。

その時点では、すごく貴重な機会を台無しにしてしまったような気がしていた。でも実際のところは、あれでよかった。大いに意義はあった。なぜって、毎日のアシとしてRS6がいかに付き合いやすいクルマであるかがハッキリしたから。この科目へのアプローチの仕方は、アウディのほうがはるかにベター。すなわち鬼のようなトルク。全輪駆動。そして本式のオートマチック・トランスミッション。

このテのクルマに乗る人は、パフォーマンスは背後に控えていてほしいと思っている。911ターボのドライバーに対する密かな脅威として。

クルマとのやりとりやややこしい操作にわずらわされるのは、彼らとしては願い下げ。パドルでアップシフトするのも忘れてトバしまくる、なんてのはまっぴら御免。
　

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