排気量と駆動方式のアドバンテージ

　
そして「キテレツ」とは、言うまでもなくインプレッサのことを指している。このクルマはまず見た目が変わっている。ボディシルエットは古臭く、サイドスカートは無骨に張り出し、リアランプは妙なデザインだ。

極めつけはまるで垢抜けないフロントマスク。加えて水平対向エンジンを積み4WDを採用するインプレッサは、メカニズム的に見ても変わり種だ。

　
見た目ではほかの2台に一歩引けを取るWRXであるが、スペック上では明らかに有利な点もある。まず230psのエンジンパワーはR26と同じで、つまり2台とも200psのゴルフを凌いでいる。

そしてゴルフを含め3台ともターボチャージャーの助けを借りてそれぞれのパワーを絞り出しているが、WRXの場合、ほかの2台よりも排気量が約500cc弱も大きい。

最大トルクもわずかではあるがR26より勝っている。また、インプレッサWRXとゴルフGTIはリアサスがマルチリンクであるのに対し、メガーヌR26は単純なツイストビームである。

なにより最大のアドバンテージは、ほかの2台が前輪駆動であるのに対し、インプレッサWRXはフルタイム4WDである点だ。ただし、あらゆる状況で任意に解除ができる電子制御スタビリティシステムに関しては、3台ともイーブンである。WRXがスペック的に譲るのは、ほかの2台が6段M/Tなのに対して5段M/Tであることくらいのものだろう。

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