ジャガーE-PACE 2.0ℓ直列4気筒 インジニウムディーゼルに試乗
公開 : 2018.01.09 11:40
どんな感じ?
「ジャガーらしさ」期待すべからず
上級グレードの場合、価格が高すぎるきらいがあるため、人気モデルになるだろうといえども販売は楽ではない。
しかし、450万円程度に価格を設定したこのモデルにはその懸念はないだろう。もはやフラッグシップにあたるガソリンエンジン搭載車よりも説得力がある。
内外装も魅力的である。
ライバルとなるドイツ勢の競争力の高いクルマたちほどのエルゴノミクスは期待できないが、一方でドイツ勢が持たざるインテリア・センスを持っている。収納性に不満が出ることはないだろう。
走りだせば、このクラスで標準的な期待値には応えてくれるが、だからといって「ジャガーらしさ」は期待すべからず。
プレスキットで謳われている、「魅惑のエンジン」とか「公道がステージになる」といった台詞に反して、伝統的なジャガーのスタンダードからみたら、走りはいたって平凡なのである。
そして、「真のパフォーマンスは仕様書では語り尽くせない」と書いてあるが、これもどうだろうか。
マニュアル変速機を駆使した、0-100km/h加速は辛うじて10秒を切るものの、ライバルのBMW X1は7.6秒で駆け抜ける。200kgの車重差が理由だけではないようにも思える。
オートマティック変速機を搭載したクルマは若干速いものの、各ギアを引っ張り過ぎる傾向にあるのも気がかりだ。