マイクロカー「ピールP50」に試乗 独特の世界観、理由はどこに?
公開 : 2018.01.20 10:10 更新 : 2018.01.20 10:51
小さく過敏だが、操縦はラクラク
スターターボタンを押すと、P50はけたたましい音を立て始め、クルマに触れているあらゆる部分から身体に振動が伝わり、単気筒の破裂音が狭いキャビンを満たす。シフターをドライブに叩き込むと、よたよたと走り始める。
CVTの鳴きが回転を上げるにつれてやかましさを増し、最高潮に達した不協和音に包まれる頃には、P50の走りも活発さを極める。ステアリングは超敏感なので、コーナリングは操作が穏やかでないと転倒しそうだ。
6インチと極めて小さいホイールには、トレルボルグ製『ハイスピード』タイヤを履くが、すべてのバンプを丘のように感じさせる。1輪がくぼみにはまると、車体全体が傾ぐ。
それをまたごうとしても無駄なことで、すぐに後輪が1本しかないことを思い出すハメになるだけ。ステアリングを切って、避けるほかに手はない。とはいえ、それは簡単だ。1車線の道路でさえ空いたアウトバーンより広く感じるほど、P50は小さなクルマなので。