フォーカスRS「リッチフィールド」チューン 速さ進化 ライド向上も
公開 : 2018.01.25 10:10
どんな感じ?
猛烈な加速力と優れた柔軟性
400ps以上もの馬力だから、当たり前だが、非常に力強い。出力の発生も全回転域に渡ってリニアで、2000rpm程度の低回転から、極めてシャープなスロットルレスポンスを示す。
標準のエンジンのように、刺激を求めたというより、実践的な設定になっているところも美点。直線加速は猛烈だが、弾けるような活発さはそれほどなく、サウンドも比較的フラット。そこに、ターボノイズと賑やかなエグゾーストノートが、多重奏のように混ざり合う。
4輪駆動のお陰で、増強されたパワーを受け止めてはいるが、スロットルを大きく開けば、ノーマルモデルよりも長いスリップ痕が残る。特に荒れた路面では、道幅いっぱいにフロントタイヤを左右へ暴れさせながら、加速していく。
一方で、乗り心地やハンドリングの面では、リッチフィールド・フォーカスRSは、標準モデルから大幅な改善を得た。標準モデルならうんざりするような路面でも、乗り心地は上質になっており、ノーマルモードはもちろん、スポーツモードでもシャープに処理してくれる。
トラックモードでは、ダンパーは硬く締まるものの柔軟性は高く、ツギハギの多い一般道でも十分滑らかに走行することが可能。標準のフォーカスRSなら、例え滑からなサーキットの路面だとしても、トラックモードでは硬すぎる印象なのとは対照的だ。
翻って、トラックモード以上に一般道でも利用しやすい設定になっているのが、ノーマルモードとスポーツモードだとも言えるだろう。
またリッチフィールドは、標準のフォーカスRSが持つ卓越したバランスとアジリティ性能も、上手に活かしている。