「漆黒への回帰」 マクラーレンP1、デビューから5年 いま乗ると?
公開 : 2018.02.03 11:40
番外編 わたしにとってのP1
アンドリュー・フランケル(Senior contributing writer)
P1で一番印象に残ったのはパワーではない。ハイブリッドシステムによるターボラグの解消、ボタンひとつでばね定数を3倍に上げられるサスペンション能力、前代未聞のダウンフォースを生む空力ボディだ。
これらは今後のスーパーカーに最も影響を与える点だろう。実際既にそうなってはいるけれど。
スティーブ・クロプリー(Editor-in-chief)
P1はこの5年間でイギリスの超弩級スーパーカーの一時代を象徴する存在となったばかりでなく、遥かに多くのことを成し遂げてきた。
後に続くマクラーレン車のデザイン様式を定めたし、現在の性能水準を超えるために後継車たちがさらに大幅な電動化に取り組むことになることをはっきりと示した。
P1はガソリンの力を最大限絞り出した上で、その先を垣間見せてくれたということだ。
マット・ソーンダース(Road test editor)
わたしがP1の助手席から今にも倒れ込み嘔吐しそうになりながらノルドシュライフェのピットレーンによろめき出るその直前、「たぶん7分20秒くらいじゃないかな」と話したのは運転席に座っていたテストドライバーのクリス・グッドウィンだ。
わたしとマクラーレンとの初顔合わせはこのニュルブルクリンク周回同乗だったが、それはこのクルマの忘れがたい記憶となるだろう。P1はわたしをよろよろの骨抜きにしてしまった。