クリス・バングルがデザインしたクルマたち 後編
公開 : 2018.01.28 06:10 更新 : 2019.05.04 13:03
BMWを去ったバングルは……
バングルのBMWからの退職は、全く予期せぬものだった。2009年2月、ミュンヘンを後にしたバングルは、自動車業界からも全く手を引いたのである。
後任となったのは、2000年から彼とともにBMWのデザインを手掛けてきた、オランダ人のアドリアン・ファン・ホーイドンクだ。
BMWはこんな声明を出している。「わが社の成功に対する彼の貢献は、疑いのないところです。そして彼はチームとともに、曇りなく美しい未来への道筋を示してくれました」。
その後、バングルはイタリアに渡って、クリス・バングル・アソシエーションと銘打ったデザイン会社を設立。彼の息子のデレクもそこで働いている。
2010年ごろ、ネット上ではバングルがフィアットに復帰するとのうわさでもちきりになったが、それはまったくの誤報で、2012年にサムソンのマスターデザイナーに就任する。つい最近では中国企業と協業し、2017年のLAショーでは、その最初の成果が発表された。