自動車業界のトピック 2025年まで「自動運転/EV」より「FCV」に 理由は?

公開 : 2018.01.28 19:40

900人以上の業界幹部に対する調査が明らかにしたのは、自動運転/EVよりも、動力源としての水素にますます注力していくという事実でした。中国の動向にも触れます。

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)

もくじ

トレンドは「燃料電池車(FCV)」
FCV トヨタによる影響大きく
「バリューチェーン」を強みに
番外編 主導権は中国にわたる?

トレンドは「燃料電池車(FCV)」

コンサルタント会社である「KPMG」のグローバル・オートモーティブ・エグゼクティブ・サーベイが907名もの業界主要各社の幹部を対象におこなった調査によれば、これから2025年までの間、燃料電池車(FCV)の製造に関する話題が業界の主要トピックになるだろうとのことだ。

各社幹部に近い将来最も重要だと考える自動車のトレンドについて質問をおこなったこの調査では、バッテリーを積んだEVや、自動運転車、それにコネクティビティよりも、FCVの技術が差し迫った課題として上位にランクされている。

電動化モデルに関するものがことしの調査では上位4つのうち3つを占めており、従来型の内燃機関から電動化への業界シフトを裏付ける結果となっている。

2015年まで続いたエンジンのダウンサイジング化が、当時は最も重要なトレンドとして第2位にランクインしていたものの、ことしの調査では9位に沈んでいることにも注目。

調査はオンラインの質問票に回答する形で実施され、回答者の中には229名のCEOが含まれている。彼らはFCVの重要性をより強調しており、うち64%が燃料電池を主要なトレンドだと回答しているが、これは回答者全体の54%を上回っている。ハイブリッドは5位にランクされ、コネクティビティとデジタル化は6位である。

――なぜ、FCVなのか?

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