試乗 VW Up! GTI 同価格帯の中で高い説得力 日本導入も期待
公開 : 2018.01.24 11:40
どんな感じ?
ヘアピンは少し苦手でも、VW共通の快適さ
フォルクスワーゲンのすることは、大抵いつも正しい。
ドアはズシンと閉まり、インテリアの素材やデザインも、真っ当で気が利いている。フロントシートは平面的なもののサイズは大きく、チェック柄のファブリックが可愛い。気付きにくいような部分にも、エルゴノミクスデザインが行き届いている。
社用車のゴルフやパサートからUp!へ乗り換えても充分に快適で、全長が短くなった後ろを振り返らない限り、クルマが違うということを意識する場面はほぼないだろう。
今回のテストは、空港から続く一般道からのスタート。乗り心地は、路面のほとんどの凹凸はうまく丸めるが、条件によっては時折処理しきれない場面があった。
このような荒れた路面では、風切り音やロードノイズの静かさもあり、ドイツ車にとっては若干不利な条件だと言える。それでも、Up!の充分にドライビングは楽しく、場違いな印象はまったくない。
ただ、峠道の急なヘアピンなどでは、特にエキサイティングな印象がないことも事実。ヘアピンのようなきついコーナーとなると、ブレーキングまでは良いのだが、ステアリングを切り込んでいくにつれて、フロントタイヤはグリップするものの、シャシーの限界は意外と低いことに気づく。
その後、アクセルペダルの操作で歩み寄ってはいけるのだが、運転席からの視界の悪さが足を引っ張る。