トヨタ・オーリス・アイコン1.4D4D
公開 : 2013.02.14 15:24 更新 : 2021.01.28 17:39
■どんなクルマ?
トヨタのPRフレーズによれば、新しいオーリスは、「より感情にアピールする」モデルだという。このクルマを選ぶことが「合理的な選択」であると同時に、「ルックスとドライビングでよりクルマとの密接な関係性を結ぶ」ことになるのだと。
オーリスは、前モデルよりも大いに現代的なデザインとなった。ドラッグ係数も0.277と低い。その大胆なデザイン故に、どこのメーカーのクルマであるか確認するのに一苦労しそうなほどだ。
そのサイズは、前モデルと同じプラットフォームに基づいているために、ホイールベースは2.6mm。全長は4.3m以下と、フォーカス・クラスとしては最も短いクルマとなっている。そのため、ブートスペースは350ℓとクラス標準といった数値に留まる。
フロント・シートは印象的にサポートが良く、アップライトなドライビング・ポジションも良好だ。
オーリスで最も残念な部分は、そのインストルメントまわりのデザインだ。例えば、センター・コンソールのアレンジは論理的だが、すべてが一緒で、デザイン・センスがまったく感じられない。
■どんな感じ?
エンジン・フード下に収められるアップデートされた1.4ℓのターボ・ディーゼルと、6速マニュアル・ギアボックスの組み合わせは、比較的控えめだ。エンジン・サウンドは、その温度にもかかわらずディーゼル・サウンドを刻む。コクピットまで容赦なく侵入してくるといったものではないが、それほど静かでもない。そのパフォーマンスに言及すれば、街中では充分ということができよう。
前モデルと比較して55mm低く、40kg軽くなった新しいオーリスは、ドライビング・ポジションも40mm低くなっている。電動パワー・ステアリングのギア・レシオは16:1から14.8:1に低くされた。そのステアリングはまだ遅い感じがするものの、ドライバーの思うがままに安定したドライビングが可能だ。ビーム・アクスルは、貧弱な道では多少の凹凸を拾うものの、乗り心地も悪くはない。
ただし、そのシャシー・パフォーマンスは、フォード・フォーカスや、フォルクスワーゲンのMQBプラットフォームにはいまひとつ追いついてはいない。
■「買い」か?
アイコン・トリムでは、エアコン、DABオーディオ、タッチスクリーン、リア・ビュー・カメラなどが標準となる。そして、10万マイルまたは5年の保証も付く。そして、何よりこのモデルは英国製なのだ。
新しいオーリスは、そのデザインやドライビング・フィールにおいては充分魅力的なクルマなのだが、フォーカスなどと比較するとやはりそのあまりに合理的過ぎるインテリアに魅力が感じられないのが残念な1台だ。
(ヒルトン・ホロウェイ)
トヨタ・オーリス・アイコン1.4D4D
価格 | 18,495ポンド(268万円) |
最高速度 | 180km/h |
0-100km/h加速 | 12.5秒 |
燃費 | 25.6km/ℓ |
CO2排出量 | 103g/km |
乾燥重量 | 1245kg |
エンジン | 直列4気筒1364ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 89bhp/3800rpm |
最大トルク | 20.9kg-m/1800rpm-2800rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |